バリアフリーの住まいで寝たきり予防

整形外科  加藤 久人

広報いみず 平成18年11月号より転載

『バリアフリー』という言葉はご存知でしょうか。もちろん!と思われた方も多いのではないでしょうか。最近はこの言葉もすっかり日常の会話にとけこんでいる感がします。ちなみに“バリアフリー(barrier free)”とは、英語で“障害物(=バリア)の無い(=フリー)”といった意味です。
 平成12年11月より、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」、いわゆる“交通バリアフリー法”が施行されたことに伴い、バリアフリーの空港や駅の新設や大規模改築の際、エレベーター設置や段差解消などが義務付けられ、またノンステップバスや福祉タクシーといったものが整備されてきています。
 お年寄りが骨折や関節炎で寝たきりになることも、バリアフリーの設備が予防の大きな助けになります。お年寄りの場合、しりもちをついただけで腰や脚の骨折を起こしてしまい、寝たきり・車椅子の生活となったケースは後を断ちません。
 実際の転倒は、段差のあるところだけではなく、トイレ・ベッド・お風呂などでの立ち上がり動作でも起きます。そういった箇所に手すりやスロープ、夜間の足元ライトなどを設置することで転倒はかなり防げます。空間を大きく広げる増築とは異なり、こういった簡単なバリアフリー設備は、ご自宅にもそれほど手数がかからずに取り付けることができます。いずれは自分たちのためにもなる、と考えて、高齢者や小さな子供たちに配慮した、家族みんなにやさしい住まいを目指してみてはいかがでしょうか。



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