民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について 2026年1月16日更新 シェア ポスト 令和6年5月17日に、民法等の一部を改正する法律が成立しました。(24日公布) この法律は、父母の離婚等に直面する子の利益を確保するため、子の養育に関する父母の責務を明確化するとともに、親権・監護、養育費、親子交流、養子縁組、財産分与等に関する規定を見直すものです。共同親権についても、この法律により定められています。この法律は、令和8年4月1日に施行されます。 【概要】 1 親の責務等に関する規律を新設 ○ 婚姻関係の有無にかかわらず父母が子に対して負う責務を明確化 (子の心身の健全な発達を図るため子の人格を尊重すること、父母が互いに人格を尊重し協力すること等) ○ 親権が子の利益のために行使されなければならないものであることを明確化 2 親権・監護等に関する規律の見直し (1)離婚後の親権者に関する規律を見直し ○ 協議離婚の際は、父母の協議により父母双方又は一方を親権者と指定することができる。 ○ 協議が調わない場合、裁判所は、子の利益の観点から、父母双方又は一方を親権者と指定する。 父母双方を親権者とすることで子の利益を害する場合には単独親権としなければならない。 例:子への虐待のおそれがあるケース ※ 虐待やDVは身体的なものに限らない。 DVのおそれや協議が調わない理由その他の事情を考慮し、親権の共同行使が困難なケース ○ 親権者変更に当たって協議の経過を考慮することを明確化 ※ 不適正な合意がされたケースにも対応 (2)婚姻中を含めた親権行使に関する規律を整備 ○ 父母双方が親権者であるときは共同行使することとしつつ、親権の単独行使が可能な場合を明確化 ・ 子の利益のため急迫の事情があるとき(DV・虐待からの避難、緊急の場合の医療等) ・ 監護及び教育に関する日常の行為(子の身の回りの世話等) ○ 父母の意見対立を調整するための裁判手続を新設 (3)監護の分掌に関する規律や、監護者の権利義務に関する規律を整備 3 養育費の履行確保に向けた見直し ○ 養育費債権に優先権(先取特権)を付与(債務名義がなくても差押え可能に) ○ 法定養育費制度を導入(父母の協議等による取決めがない場合にも、養育費請求が可能に) ○ 執行手続の負担軽減策(ワンストップ化)や、収入情報の開示命令などの裁判手続の規律を整備 4 安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し ○ 審判・調停前等の親子交流の試行的実施に関する規律を整備 ○ 婚姻中別居の場面における親子交流に関する規律を整備 ○ 父母以外の親族(祖父母等)と子との交流に関する規律を整備 5 その他の見直し ○ 養子縁組後の親権者に関する規律の明確化、養子縁組の代諾等に関する規律を整備 ○ 財産分与の請求期間を2年から5年に伸長、考慮要素を明確化 (婚姻中の財産取得・維持に対する寄与の割合を原則2分の1ずつに) ○ 夫婦間契約の取消権、裁判離婚の原因等の見直し 詳しくは法務省のHPをご覧ください。