いみず雫のSDGsインタビュー((株)プレステージ・インターナショナル 富山BPOタウン) 2022年10月31日更新 シェア ポスト こんにちは。いみず雫です! このコーナーでは、SDGsに取り組む企業や団体等を皆さんにご紹介します。今回ご紹介するのは「(株)プレステージ・インターナショナル 富山BPOタウン」です!女性活躍や健康経営に取り組む(株)プレステージ・インターナショナルは、SDGsをどのように捉えて取り組んでおられるのでしょうか。富山CRM業務部富山業務グループのグループ長及び富山BPO企画室の室長を兼務されている渕さんにお話を伺いました。 目次 1 コンセプトは「エンドユーザー(消費者)のお困りごとを解決する」2 ワークライフバランスを整備することで、結果的に女性活躍の機運を醸成する3 心もからだも健やかな状態で仕事ができるからこそ、より良いサービスの提供につながる4 カーボンニュートラルの推進5 収益を地域に再投資する経済循環 1 コンセプトは「エンドユーザー(消費者)のお困りごとを解決する」 雫:まずは自己紹介をお願いします! 渕:(株)プレステージ・インターナショナル 富山BPOタウンで富山CRM業務部富山業務グループのグループ長と富山BPO企画室の室長を兼務しております渕 綾(ふち あや)と申します。業務グループではコンタクトセンター窓口業務の運営管理と営業を行っており、富山BPO企画室では地域との連携を通して企業や拠点の価値向上を目指しています。 雫:お仕事のご紹介ありがとうございます!渕さんには射水市との包括連携協定の締結にも携わっていただくなど、まさに地域と連携するお仕事でご活躍されています。 それではインタビューに移りますが、(株)プレステージ・インターナショナルは「女性がたくさん活躍している」、「地域に根差した企業」といったイメージを抱く方が多いと思われますが、SDGsあるいはサスティナビリティについてどのように考えておられますか? 渕:当社は創業当初から「エンドユーザー(消費者)のお困りごとを解決する」というコンセプトを大切にしています。2003年に秋田県秋田市にBPO拠点を開設して以降、当社グループの成長において「地域活性」や「女性活躍」を重要なファクターだと捉えて、持続可能な地域の活性化を常に意識して発展させてきました。 富山BPOタウンにおいても、企業内保育園を併設したり、女子ハンドボールチーム「アランマーレ富山」が活動拠点としていたり、時代と共に変化していくライフスタイルに応え、女性や若者が夢をもって働き続けられる環境づくりを行っています。 地域における働き方の多様性の実現が雇用を生み、地域の活性化、そして当社の成長にもつながっていく。この流れが当社の取り組むサスティナビリティの一つだと考えています。 ※「BPO拠点」とは?BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業の拠点として、秋田県、山形県、富山県、新潟県など各地に開設された施設のこと。富山BPOタウンは2015年4月に射水市で開設され、約800名の従業員が活躍されています。 2 ワークライフバランスを整備することで、結果的に女性活躍の機運を醸成する 雫:女性や若い皆さんが生き生きと働ける会社は素敵ですね! 取組について詳しくお聞かせください。 渕:当社グループの従業員は約7割が女性です。性別にかかわらず、従業員のライフスタイルが変化しても活躍できる、働き続けたい環境を整えています。 例えば、企業内保育園を設置することで、子どもが近くにいる安心感や、すぐにかけつけられるといった保護者のメリットの他にも、上司や同僚、部下が子育てしている姿を普段から見ているため、周りの理解を深める土壌があるといった従業員全体へのメリットがあります。 2018年には女性活躍推進プロジェクト「WOMAN EXCITE PROJECT(WEPRO)」を立ち上げ、今まで以上に従業員の声に耳を傾けながら、人事制度や人財育成制度の見直しを通して、柔軟な働き方・多様な働き方を推進しています。具体的には、介護やプレママ、プレパパサポートといった生活に関わるサポート制度から、管理職へのチャレンジをしやすくするDirector制度の導入といった働き方に関わる制度など、従業員一人ひとりが選択肢を広げられる制度の拡充を進めています。 また、さらなる柔軟な働き方ができるよう時間単位有休制度も導入しており、子どもの通院など、個別の事情に応じて休みが取得でき、周囲の理解も得やすいものとなっています。 ※「企業内保育園」とは?従業員向けに企業の施設内などに設置された保育・託児施設のこと。育児と仕事の両立を支援することを目的として企業が開設し、形態によっては地域の住民も利用できます。富山BPOタウンにあるオランジェリー保育園も地域の方の利用が可能です。 雫:働く人のライフスタイルに合わせて、みんなが活躍できる働きやすい職場作りが進んでいますね。 渕:ただし、女性活躍を推進するうえで、女性だけを対象とした施策では限界があると考えています。世間でもダイバーシティという言葉がよく聞かれるようになり、当社のWEPROにおいても、社会の変化に応じて何が求められているかをキャッチし、制度を進化させる取組が始まりました。 その一環として、2022年4月に「同性パートナーシップ取扱規程」を制定したほか、2023年までに男性従業員の育児休業取得率を年平均20%以上を目指すとともに、当社役員による女性管理職向け研修も実施しています。 今後は制度の整備と合わせて利用状況をオープンにするなど、制度を利用しやすい環境づくりを進めていくことが課題です。そして性別に関わらず、グループ全体のワークライフバランスを整備することで、結果的に女性活躍の機運を醸成する流れを目指したいです。 ※「ダイバーシティ」とは?日本語では「多様性」を意味し、年齢、性別、価値観、ライフスタイルなどの様々な個性の違いを尊重し、広く受け入れていることを指します。 雫:女性も含めて、みんなが活躍できる環境を作ることが大事なんですね。9月には富山県の「とやま女性活躍企業」にも認定されるなど、取組がどんどん進んでいく(株)プレステージ・インターナショナルさんで私も働いて活躍してみたいです! 3 心もからだも健やかな状態で仕事ができるからこそ、より良いサービスの提供につながる 雫:ここまで女性活躍推進の取組をご紹介いただきましたが、健康経営への取組についてもお聞かせください。 渕:「心もからだも健やかな状態で仕事ができるからこそ、より良いサービスの提供につながり、エンドユーザーのお困りごとを解決に導くことができる。」という考えに基づき、健康経営プロジェクトを発足し、職場における健康づくりを推進しています。 女性が多い職場であること、また従業員の多くが20代~40代のため病気に対する意識や行動が低い点に着目し、2023年度までに貧血の有所見者率の10.4%以下と、BMI普通体重維持者率65%以上を目指して活動しています。 雫:お仕事をがんばるには毎日健康でいることが大事ですね!働いている皆さんからはどんな声が寄せられていますか? 渕:各拠点で貧血への理解を促すセミナーを実施した際には「鉄分補給に適した食材を教えていただき勉強になった」、従業員を対象として全社で実施したウォーキングイベントでは「普段の運動習慣を見直すきっかけになった」といった感想が寄せられました。ここ富山BPOタウンのウォーキングイベントでは、2021年度の参加率が66%だったものが、2022年度では83%まで上昇するなど、従業員の健康意識や習慣が少しずつ高まっていると感じます。 また適切な食生活の支援として、富山BPOタウンの社内カフェテリアはスマートミール認証の最高ランク三ツ星を取得しており、見た目も味も楽しめて健康的な食事がとれると従業員からも好評です。 ※「スマートミール」とは?健康づくりに役立つ栄養バランスのとれた食事のことです。スマートミールを提供している店舗や事業所を認証する制度が設けられています。 雫:働きながら健康な食事も取れる環境で働けると、皆さんのやる気も上がりそうですね。カフェテリアのメニューはどれも美味しそうで、どれを選ぶか迷ってしまいそうです! 4 カーボンニュートラルの推進 雫:SDGsでは地球温暖化や、海や陸地の自然を守ろうといった環境への取組も大切だとされていますが、環境分野への取組についてもお聞かせください。 渕:当社グループは2022年5月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明しました。グループ全体としても、2050年までにCO2排出量実質ゼロを達成すべく、2030年CO2排出量50%削減を目標に掲げています。 今後も省エネ活動の推進、使用料の効率化や削減、省エネルギー設備の積極的な導入、社用車のEV車等への切り替えなど、使用電力の再生可能エネルギー比率を高めていく取組を強化してまいります。 富山BPOタウンにおいても、今後カーボンニュートラル都市ガスの導入を予定しています。この取組が導入されると、富山BPOタウンで排出されているCO2排出量の約40%が削減される見込みです。 ※「TCFD」とは?気候変動など地球温暖化問題の深刻化を背景として、気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討するため、G20の要請を受けてFSB(金融安定理事会)が設立したもの。企業に対して、気候変動がもたらすリスクと機会の財務的影響を把握し、開示することを提言しています。 ※「カーボンニュートラル都市ガス」とは?天然ガスの採掘から燃焼に至るまでの過程で排出されるCO2を、森林保全等の環境プロジェクトで吸収・削減されたCO2の排出枠(クレジット)で相殺し、実質排出量ゼロとする仕組みによって供給される都市ガスのこと。 雫:2024年4月の開設に向けて準備が進められている岩手BPOセンター(仮称)についても、貴社グループ内のカーボンニュートラルのモデル施設として位置づけられるなど、環境分野の取組は今後もますます進みそうですね! 5 収益を地域に再投資する経済循環 雫:最後に、地域に根差した企業活動を推進されている点についてお聞かせください。 渕:当社グループでは、「収益を地域に再投資する経済循環を生み出し、自治体と協力を共にし、地域に安心・安定した生活の環境を作り上げることで、様々な可能性を見出すことができる環境が生まれ、当社の成長へと繋がり、また地域へ再投資する。」、そんな地域還元モデルを目指しています。 安定した雇用を創造・維持し、地域を豊かにするためには同じ思いを持つ自治体との連携が不可欠です。そして雇用だけではなく、スポーツを通して地域のつながりをより強くしながら地域の魅力を発信したい、地域に馴染みのある競技で活動し女性が活躍できる場を増やしたいという想いから女子スポーツチームを立ち上げました。 富山BPOタウンがある射水市とは、2021年8月にスポーツ振興を中心とした相互支援・協力に関する協定を、2022年4月には包括的連携に関する協定を締結しており、地域活性化に向けた思いを一つに、今後も様々な取組を行っていきたいと考えています。 雫:女子ハンドボールチームアランマーレ富山の皆さんも地域活動に積極的に参加されるなど、地域とつながりながら一緒に取り組んでいくことは、持続可能な社会を目指す上でも大切な考え方ですね。 これからも地域との連携を更に深めて、様々な活動に取り組まれる際にはぜひ私も一緒に参加したいなって思います! 本日はありがとうございました! お問い合わせ 企画管理部 政策推進課 所在地:〒939-0294 射水市新開発410番地1 電話:0766-51-6612 FAX:0766-51-6646 Eメールアドレス:seisaku@city.imizu.lg.jp