いみず雫のSDGsインタビュー(ひばりふれあい食堂ペンギン) 2022年12月26日更新 シェア ポスト こんにちは。いみず雫です! このコーナーでは、SDGsに取り組む団体等を私が取材して皆さんにご紹介します。今回ご紹介するのは戸破地域振興会と戸破社会福祉協議会が立ち上げているこども食堂「ひばりふれあい食堂ペンギン」です!こども食堂とは、子ども達に食事を提供しながら交流を深める取組として全国各地で開催されていますが、ひばりふれあい食堂ペンギンではどのように行われているのでしょうか。戸破地域振興会の瀨木会長にお話を伺いました。 目次 1 こども食堂を始めたきっかけ2 やってみて初めてわかったこと3 ここでお昼を食べるだけじゃなくて色んな交流が続けばいい 1 こども食堂を始めたきっかけ 雫:本日はお忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。さっそくですが、ひばりふれあい食堂ペンギンさんについて教えてください! 瀨木:ひばりふれあい食堂ペンギンでは、地域住民が主体となり、子ども達が手作りで温かい食事を楽しみながらできるように、また、子ども同士あるいは親同士のコミュニケーションが取れる場となるように、毎月第1・第3土曜日の月2回の頻度で開催しています。食堂の場所は戸破コミュニティセンターの大集会室です。事前に戸破コミュニティセンターに予約の連絡をしてもらったうえで、地域の子ども達とその保護者や地域の一人暮らしの高齢者の方々に来ていただいており、子どもは無料、大人には300円の負担をしてもらっています。 子ども食堂は全国約6,000か所にて実施されており、射水市内では放生津地区とこの戸破地区の2箇所だけですが、様々な方から質問やお声がけをいただく中で、それぞれの地域でやってみたいと考えていらっしゃる方が多いように感じます。 雫:どのようなきっかけでこども食堂を始められたのでしょうか? 瀨木:3、4年前に有志のメンバー7、8人が集まり、やってみようかと話をしたのですが立ち消えになり、その後、令和3年の2月にもう一度関心のある人に集まってもらって話をしたときに、「やっぱり戸破でもやってみたいね」という話になりました。じゃあまずは視察に行こうということで、高岡市のオタヤこども食堂さんに話を伺ったところ、ボランティアの人が集まるかどうか、それと資金面の2点が大きなポイントだとわかり、委員会を開設して具体的な準備を進めました。 戸破地域振興会の広報誌や回覧板で参加しませんかと呼びかけたり、口コミでメンバーが声掛けをしたりして、ボランティアスタッフが今では35、6人に増えました。ひばりふれあい食堂は月2回で開催するけれども、月1回の参加ならできそうという方も結構いらっしゃったので、ボランティアスタッフの方は基本的に月1回でお願いしています。 雫:はじめは少ないメンバーで始められ、今では沢山の方々が参加されているんですね。本日も興味を持った学生の方がボランティアで参加されたり、先ほど調理室を少し覗かせていただきましたが、沢山のボランティアの方々が集まって準備を頑張っておられますね! 2 やってみて初めてわかったこと 瀨木:それと資金面ですが、立ち上げの際に富山県と射水市それぞれ10万円の補助金制度があるのでそれを利用してスタートしたのですが、大型の冷蔵庫や保冷庫、炊飯器など、やはり最初のスタートの際に結構お金がかかるのでそれだけでは足りず、地域振興会や地区社協からも負担し、更に色んな所にお願いして寄付をいただいて何とか成り立っています。 やってみて初めてわかったのですが、思っていたよりも色んな方々から寄付をいただいています。他の都道府県の方からも寄付をいただいたり、新聞を見て「応援しましょうか」と食材やお米、現金を持ってきていただいたり、地域の企業さんからも応援をいただいています。企業さんは社会貢献の一環として、会社の利益の一部を地域に還元するという考えが浸透してきているように感じます。 雫:ボランティアで参加されている皆さんもそうですが、多くの方々が取組に共感され、応援してくれるおかげで、継続して開催できているんですね。どのくらいの方々が食事に来られていますか? 瀨木:参加できるのは1回につき最大40人で10テーブル、それを2回転して80人が最大ですが、大体60人くらいの方が参加されています。子ども達とその保護者だけでなく、高齢者の方も今は5人くらい参加されていて、夏にテイクアウトで行った際には更に多くの高齢者の方に知ってもらえました。 3 ここでお昼を食べるだけじゃなくて色んな交流が続けばいい 瀨木:うちが「こども食堂」という名前じゃなく「ふれあい食堂」という名前にしている理由にも関わりますが、3年ほど前に戸破で高齢者の孤独死が続いたんですよ。そこで孤独死に至るまでの間に何か手を打てないかという話もあって、高齢者の方にもとにかく声掛けしていこうと、そうして高齢者の孤立化を避けたいという思いもあり、お年寄りの方にも参加してもらおうとやってきています。 食事をして、そのあと子ども達が別の部屋に行って本を読んだり、そこにお年寄りの方も一緒にいるとか、ここでお昼を食べるだけじゃなくて色んな交流が続けばいいというのが狙いです。 それと両親が共働きという子も多いので、土日も仕事で食事を一緒に食べる場がないとか、そういうときに一食でもここで食べてもらえたらいいなと。参加者のアンケートを見ていると、最近はシングル家庭の方も来ておられて、色んなものが高騰している中でこういう場は本当に助かるという声もあります。また、学童保育も近くにあり、土曜日も開設されているので、その子ども達も利用しています。 戸破地区には15歳未満の子どもで1,500人ほどいるので、もし利用したいという子が増えてきたら、今の2回転で目いっぱいだと感じています。ボランティアの調理の方もシニアの方ばかりで、若くても60代の方で中心は70代であり、ずっと立ちっぱなしという状況で無理もできないので、色んな方に来てもらえるよう声掛けはしていきたい反面、どうしようかなというのがちょっと課題ですね。 雫:食事を通して、子ども達だけでなく高齢者の方も一緒になって楽しい時間を過ごせるのはとても素敵なことだと思います。子ども同士で遊んだりするだけでなく、親同士でもちょっとした育児の悩みを相談できるなど、色んな交流が生まれていますね。 瀨木:射水市には9万人以上の人がいて、子ども達も多い中で、全ての子ども達が健全に過ごせているとは思えないので、やはり色んな問題を抱えた家庭もあるだろうし、そこでいくともう少し射水市でもこども食堂が広がっていけばよいのかなと感じます。来年は富山県で教育サミット(G7富山・金沢教育大臣会合)が開催されますのが、その時には子ども達や児童に対する色々なこともわかってくるだろうし、もっと色々な取組を射水市でもやればいいと思います。 ※「G7富山・金沢教育大臣会合」についてG7サミット(主要国首脳会議)が2023年5月19日~21日に広島で開催され、それに合わせて関係閣僚会合が全国各地で開催されます。富山県と石川県では、5月12日~15日に教育大臣会合が両県共催で開催されます。 雫:SDGsはよりよい未来を目指すための目標なので、未来を担う子ども達が健やかに成長できるような取組や環境づくりが更に広がるといいですね。本日はありがとうございました! なお最後に、戸破地域振興会の子ども食堂の取組に興味を持たれた方や寄付のお申し出などは、戸破コミュニティセンターにお問い合わせください。(TEL:0766-55-3948) お問い合わせ 企画管理部 政策推進課 所在地:〒939-0294 射水市新開発410番地1 電話:0766-51-6612 FAX:0766-51-6646 Eメールアドレス:seisaku@city.imizu.lg.jp