いみず雫のSDGsインタビュー(オダケホーム株式会社) 2023年8月18日更新 シェア ポスト こんにちは。いみず雫です! このコーナーでは、SDGsに取り組む企業や団体等を私が取材して皆さんにご紹介します。今回ご紹介するのは、射水市西高木にあるオダケホーム株式会社さんです! オダケホーム株式会社さんでは、住宅メーカーとして新築の家づくりだけでなく、不動産業として土地の売買や相談、賃貸住宅の経営、さらには太陽光発電売電事業にも取り組んでおられます。今回、代表取締役社長の小竹秀子さんにお話を伺いました。 目次 1 長く安心して住み続けられる住宅とは2 北陸の家づくり設計コンペ3 ワークライフバランスの推進4 SDGsを通した家づくり 1 長く安心して住み続けられる住宅とは 雫:今回は黄色い社屋が目印のオダケホームさん本社に訪問させていただきました!敷地内の展示場「家づくりラボツクリエ」には、見本となる素敵なキッチンやインテリアのほか、住宅の構造部分を見学できるスペースもあり、楽しみながら見学できるようになっています!それではさっそくインタビューに入りますが、まずはオダケホームさんの事業のご紹介からお願いします。 小竹:当社は昭和37年に創業し、創業当初は木材製材業を営んでいました。昭和50年から住宅の建築に業種転換を行い、現在は住宅建築事業を中心としています。ちょうど昨年が創業60周年の節目の年でした。 事業の中心は新築住宅の家づくりと住宅のリフォーム、あとは不動産関係として土地の販売、宅地の造成、また賃貸住宅、アパートの経営も行っています。細かい分野では、本社敷地内のオダケホーム(株)射水発電所の太陽光発電でCO2削減を目指すなど、住宅に絡む幅広い事業を展開しています。最近では、不動産に関するお困りごとの相談として、不動産相続された土地の活用や、土地や建物の販売など、当社で販売のお手伝いや買取なども行っています。 住宅会社というのは基本的に建物を建てる会社というイメージがありますが、お客様に「住まいと暮らし方」、どういう風にお住まいいただくかをトータルで提案しています。 雫:新しいお家を作るだけでなく、お家づくりに関わる様々な事業を展開されているんですね!家づくりにおいて、長く快適に住みつづけられるお家を作ることは、持続可能な未来を目指すSDGsにもつながる考え方だと思いますが、どのようなお家づくりを目指しておられますか? 小竹:当社では、単に家という「商品」を売るのではなく、「住まいと暮らし方」をご提案することで、より住まいの価値を高めながら永く快適に暮らして頂ける空間を提供したいと考えています。その大前提として、構造や性能がしっかりとした長期経済性のある建物であることが大切です。特にこの北陸地方は、年間を通して湿度が高く、積雪も多い地域ですので、ZEH相当の高い断熱仕様とすることや、万が一の地震に備えた制振装置を取り入れることで安心を提供するなど、日々研究しながらより良いものを提案しています。 ※「ZEH(ゼッチ)」についてNet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、家庭で使用するエネルギーと、太陽光発電などで創るエネルギーのバランスをとり、年間消費エネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家のことです。 今年の4月にはリノベーション事業部を新たに立ち上げました。古くなった設備の入れ替えや、傷んだ箇所の補修といったリフォームのみでなく、住まいの形や間取り、性能、デザインを大規模に変更することで、今までの住まいが見違えるように良くなります。おかげ様でお客様からの反応も非常によく、そういったニーズは多いのだなと感じています。建てた時は4人家族で、10年、15年経ってお子さんが独立したら、二人でお住まいというケースも多く、4人で暮らしていた家を二人でもっと快適に暮らせるように、どう手を入れようかなど、いろんな付加価値がリノベーションによってプラスされます。 2 北陸の家づくり設計コンペ 雫:御社のホームページを拝見する中で、住宅メーカーとしての家づくりに加えて、「北陸の家づくり設計コンペ」を毎年開催されているのを拝見しました。地域の発展にもつながる取組だと感じたのですが、この取組に対する思いについてもお聞かせください。 小竹:この北陸の地で家づくりを通してお客様のお世話になっている中で、北陸の家づくりをもっと良くしていくには何が大事かと考えたときに、若手の設計士を育成していきたいと思い、設計コンペを立ち上げました。地元にゆかりのある学生にこういった機会を提供して、腕を磨き、モチベ―ションをあげてもらおうと始めた取組で、今年が29回目となります。学校では授業の課題として取り上げてもらっている事例もあり、教育的な観点も含めて、学校の先生方からも支持をいただいております。 人材育成という点では、昭和50年代、ちょうど住宅事業を始めたときに、将来的に大工さんが不足するだろうという予測がありました。当時働いていただいていた大工さんは沢山おられましたが、10年後、20年後、年を重ねて後継者がいなくなれば、大工の仕事をしてくれる人がいなくなります。後継者を育成している方もおられれば、後を継ぐ人がおらず困っているという方もおられたため、大工さんを育成する学校を作ろうということで、建築技能センターという大工さんを育成する企業内の訓練校を1990年に作りました。 今では世の中広く職人不足が問題となっていますが、その中でも木造住宅は、昔は大工さんが一軒の家づくりの全てを担っており、その大工さんがいなくなれば、木造住宅は建たなくなるぞと。工場生産の家ばかりでいいのかということになり、私たちは大工さんの存在が非常に大事だと考えたわけです。これまでにセンター出身者は100名余りいますが、そのうち40数名ほど、当社の仕事を専門に請け負ってくれる大工さんがおられます。 雫:働く人たちが減少して、人手不足の問題がどの業界でも悩ましい課題になっている中で、昔から将来のことを考えて人材育成に取り組まれてきたんですね。事業を持続可能性なものにするためにも、とても大事な考えだと思います。 小竹:ほかにも地域貢献の取組として、地域のプロスポーツチームの応援も積極的に取り組んでいます。最初は富山サンダーバーズからスタートして、カターレ富山、富山グラウジーズ、黒部のアクアフェアリーズや射水のアランマーレ、石川の金沢武士団など、色んなスポーツに対してスポンサーとして応援しています。コロナ禍以前は会社で応援団を募って試合会場へ応援に行くこともしていました。スポンサーとしての支援に加えて現地でも応援することでチームが活躍し、地元が元気になり、それが地域貢献にもつながると考えています。 3 ワークライフバランスの推進 小竹:ワークライフバランスの推進に向けて、まずは残業時間を適正な時間内に収めようと2年余り一生懸命取り組み、規定の時間内で収まるようになってきました。特に設計プランナーは長時間になりがちな職種でしたが、仕事のやり方を見直してもらったり、とくにコロナの期間中、時短で仕事を進められないか模索をした中で、システム導入も行うことで合理的に進むようになりました。DXを推進することによって、直接足を運ばなくてもよくなるケースも増え、最近は長時間労働もなくなり、時間内に終わるようになりました。 また、以前は有給休暇を使おうと思ったら、何か理由が無ければ休みにくいという風潮がありましたが、何日以上は必ずとると目標を設定して、計画有給という形で、この日は一斉にこの部署は休みます、この職種の人は休みを取りますといった、決まった日に有給の日を決めて休むことで取得率が非常に増え、気軽に休みを取る風土もできてきました。 また、男性社員の育休取得を義務化し、これで2年間が経ちます。1年目に1人、2年目も2人、3年目の今年も既に2人の予定があります。子どもが生まれた後に2~3週間休みを取りたいと申請があがってきており、当たり前のように男性も育児休暇を取得できるようになってきました。育休取得した人には広報から取材を行い、育休中に家の中でどんなことをしていたか、家族に喜ばれたのはどんなことかなど、取材した内容を社内広報誌で発信しています。例えば上の子の送り迎えを一生懸命やったとか、朝ごはんは自分で作るとか、赤ちゃんのお世話を積極的にやったとか、そういった育児体験を取材して、赤ちゃんを抱っこした写真と合わせて社内報に載せることで、社内の意識もずいぶん変わってきたように感じています。 雫:有給休暇や男性の育児休暇の取得など、仕組みを整えることも大切ですが、会社内の風土や社員の皆さんの理解が進んでいることが素晴らしいですね! 4 SDGsを通した家づくり 雫:最後に、SDGsを踏まえた家づくりへの思いについてお聞かせください。 小竹:私たちは仕事を通して、地球環境にも優しく、住まう人にも健康で快適で長生きできる家づくりを目指し、地域の皆さんに貢献できる仕事をしていきたいと考えています。 また、地球環境にとっても、持続可能な社会を維持できるように、私たちの仕事を通してできることは積極的にやっていきます。仮にコストアップになった場合も、やはり選ぶのは良いもの選んでいこうという思いでやっており、お客様自身の意識も変わってきているように感じます。安ければいいというものでもなく、快適で長期経済性があり、長く愛着を持って住み続けられる本当に良いものを見極め、選ばれる人が増えてきた印象を受けます。当社としても、いいものを永く大切に使い続ける、活かし続けるという価値観を大切に、永く住み続けられる構造と性能の品質の高い建物を提供していくとともに、リフォームやリノベーションにも力を入れ、新しい価値の創造と提案にもこれからもっと力を入れていきたいと考えています。 これからも企業としてお客様から、そして地域から信頼していただける、安心して任せてもらえるように、仕事のやり方も、地球環境に対しても良い考え方を持って仕事に取り組んでいきたいと思います。 オダケホーム株式会社 所在地:射水市西高木1184番地電話番号:0766-55-4100ホームページ:https://www.odakehome.co.jp お問い合わせ 企画管理部 政策推進課 所在地:〒939-0294 射水市新開発410番地1 電話:0766-51-6612 FAX:0766-51-6646 Eメールアドレス:seisaku@city.imizu.lg.jp