いみず雫のSDGsインタビュー(ディンプルアート普及協会インストラクター ゆり) 2023年12月1日更新 シェア ポスト こんにちは。いみず雫です! このコーナーでは、SDGsに取り組む方々を私が取材して皆さんにご紹介します。今回ご紹介するのは、富山県初のディンプルアート普及協会インストラクターのゆりさんです! キラキラとした素敵なアート作品を作ることがSDGsにもつながっている、そんな「ディンプルアート」の魅力について教えていただきました。 目次1 ディンプルアートについて2 ディンプルアートを始めたきっかけ3 ディンプルアートとSDGs 1 ディンプルアートについて 雫:はじめてディンプルアートを拝見しましたが、ステンドグラスみたいで素敵ですね!まずはこのディンプルアートとはどういうものか教えてください。 ゆり:はじめまして、ディンプルアート普及協会インストラクターのゆりと申します。協会の認定講師として、昨年の8月からディンプルアートの普及に取り組んでいます。 ディンプルアートとは廃棄物からリサイクルされた絵の具を使ったアートです。車のフロントガラスなどは強化目的のために2枚のガラス板を中間膜で張り合わせてあるのですが、廃棄する際にこの中間膜が剥がれず、ガラスの材料としてリサイクルできませんでした。それをどうにかしようと立ち上がられたのが宇都宮大学の木村名誉教授です。研究を重ねて中間膜を剥がすことに成功され、ガラスをリサイクルできるようになりました。あとはガラスから剥がして液体となった中間膜もリサイクルできないかと考えて生まれたのがディンプルアートです。 雫:捨てられるものを何とか再利用できないかと考えて生まれたものなんですね。実際に作品を見せていただきましたが、キラキラしていて素敵な色合いで、独特の模様が浮かんでいますね。 ゆり:ディンプル(dimple)とは英語で「さざ波・えくぼ」の意味で、さざ波のような凸凹模様が現れるのが特徴です。作品の作り方ですが、アクリル板やガラスなど透明な素材に、筆を使わずにスポイトのようなものを使って下絵をなぞって描きます。普通の絵の具は乾くとつるっとしているんですが、ディンプルアートではこういった凹凸が出てきます。透き通ってキラキラとするので、光に透かして見られる方が多いですね。 もう一つ作品の特徴としては、雨風にさらされてもずっと色褪せません。例えば屋外の看板や表札に使用された場合もあります。このように手元に置く展示物に留まらず、色々なものに使用できる点も素敵だと思います。 雫:塗り絵のように描いて作ることもできるんですね。これなら小さなお子さんでも挑戦できそうです。 ゆり:イベントなどでワークショップを開くと、年長さんくらいから小学生の子ども達が喜んで参加され、大変好評です。子ども達はキラキラしたものが好きなので、そこに興味を惹かれて参加されるみたいです。 また、企業イベントに呼ばれたり、コミュニティセンターで講座を開催させていただいた際は、年代を問わず幅広い年齢の方が参加されています。中には、お子さんとお母さんとおばあちゃんで3世代一緒になって来られた方もいらっしゃいました。一緒にお絵描きをしながら、「どんな色になった?」なんて言いながら会話を通して交流もできて、ご家族の絆を深める役にも立っているのかなと思います。このように小さなお子様に限らず、高齢の方でも誰でも気軽に体験できるのが魅力の一つだと思います。 2 ディンプルアートを始めたきっかけ 雫:どのようなきっかけでディンプルアートを始められたのでしょうか? ゆり:ディンプルアートとはInstagramを通じて出会いました。元々、足あとブーケという小さなお子様の足形を華やかなブーケ作品に仕上げる活動の講師をしており、その私のInstagramのアカウントをディンプルアートの先生がフォローしてくださりました。先生の投稿された写真や作品を見てすごく素敵で惹かれまして、自分でもやってみたいという気持ちが芽生えて、講座を受講して講師の資格を取得しました。 元々、絵を描くことが好きで趣味の範囲で描いたりしており、ディンプルアートは透明なアクリル板やガラスの下に下絵を置いて、上からなぞって描くことができるので始めやすかったことも後押しになっています。また、実際の作品を見ていただけるとわかるのですが、キラキラとした透明感が見る人の視線にダイレクトに届いて、見ていて幸せな気持ちになれます。 雫:SNS上での出会いをきっかけにして新しい活動につながっていったんですね。 ゆり:アート講座を受講した際も、オンラインで東京にいる先生に教えていただきました。画材の使用方法など基礎的なことから始まり、基本6色あるカラーの調合の仕方や実際に絵を描く練習など、色々な課題もありましたが、講座を修了してからはディンプルアート普及協会の認定講師として様々なイベントに参加させていただいています。インストラクターは在宅でもできる活動なので、私自身も2人の子を育てながら活動していますが、小さなお子様がいらっしゃるようなママさんも全国でたくさん活躍されていると聞いています。 3 ディンプルアートとSDGs 雫:ここまでお話をお伺いしてきて、楽しみながら廃材を再利用する取組はSDGsにつながる点も多くあると感じましたが、SDGsについて思うことはありますか? ゆり:ディンプルアートはフロントガラスの廃材を利用した絵の具になっているので、「ゴール12番 つくる責任つかう責任」につながっていると感じますし、リサイクルによって廃棄物を減らすことにつながるので、ゴール15の緑を守る活動や、ゴール11のまちづくりも少なからずできているのかなと。SDGsは難しくてよくわからないと思われることが多い中で、絵を描くことがSDGsな取組としてリサイクルに貢献しているんだよって、小学生のお子様にも楽しみながら伝えることができればと思います。 雫:ごみがこんな綺麗な絵に変わるんだよって楽しみながら体験できるのは素敵ですね! ゆり:そうなんですよね。また、フロントガラスという素材も、車に乗られる方が多いので身近な話として受け入れられやすくて、そういった切り口はSDGsを考えるきっかけとしていい機会になり、皆さんに届きやすいのかなと感じます。 現在、各地で開催されるワークショップやマルシェに参加させていただいたり呼ばれたりしていますが、もし機会があれば小学校のSDGsの授業などで子ども達に体験してもらえたらいいなと思います。 雫:子ども達に体験してもらえる機会がこれからも広がっていくといいですね。最後に読者に向けてメッセージをお願いします! ゆり:環境やSDGsへの取組の一つとして、このディンプルアートが射水市を盛り上げていくことにつながればいいなと思います。また、自分の好きな色で作品を作ることで、作品が仕上がった時の達成感や、周りからの「素敵な絵になったね!」という声が自己肯定感を高めることにもつながりますので、ぜひ体験しにきてください。 雫:ゆりさんはLINE公式アカウントやInstagramを開設されていますので、アートを体験してみたい方はぜひお問い合わせください。Instagramではワークショップの予定や体験会の模様も掲載されています。 ■Instagramhttps://www.instagram.com/iruy_dimple/ ■LINEhttps://liff.line.me/1645278921-kWRPP32q/?accountId=951mhtoy お問い合わせ 企画管理部 政策推進課 所在地:〒939-0294 射水市新開発410番地1 電話:0766-51-6612 FAX:0766-51-6646 Eメールアドレス:seisaku@city.imizu.lg.jp